なぜカレンダーではなくプリント時間なのか
ベルトが伸び、ベアリングが乾き、真鍮が摩耗するのは、日付ではなく使用によってです。ほぼ毎日動くプリンターなら250時間は1か月で到達しますが、週末に数個刷るだけのマシンでは1年近くかかります。週次や月次のチェックリストは、この2台に同じことを言ってしまい、少なくとも一方に対しては必ず間違っています。
そこで追うのは1つの数字だけにします。積算プリント時間です。メンテナンスのたびにシート上部の欄へ書き込んでおけば、間隔は自然と守られます。
この数字が動く条件
これはメーカー仕様ではなく、メイカーコミュニティで使われている、余裕をもたせた出発点です。お使いのプリンターのマニュアルと食い違う場合はマニュアルが優先しますし、いくつかの間隔は目の前のマシンによって実際に変わります。
リニアレールは、スムースロッドのブッシュよりずっと長く潤滑を保ちます。密閉型は、作業場に置いたオープンフレームよりホコリを吸わないため、ファンの手入れは少なくて済みます。CoreXYはベッドスリンガーよりベルトの総延長が長く、張りの点検時期がずれます。自動メッシュ補正のあるマシンは4点手動のベッドよりズレにくいものの、それでもズレます。数サイクル回したら、ご自身の数字に調整してください。
1つだけ大きく動く間隔があります。研磨性フィラメントは250時間というノズルの目安を壊します。ガラス繊維、カーボンファイバー、蓄光の添加剤は、真鍮ノズルをほんの数時間で広げてしまい、カーボンファイバーはスプール1本で使い切らせることもあります。これらを刷るなら、硬化スチールかルビーのノズルを付け、数プリントごとに目視で点検してください。
以上はすべてFDMの話です。光造形(MSLA)には別のシートが要ります。バットのフィルム、LCDの使用時間、アルコールの取り扱いは、ベルトやリードスクリューとはまったく別の話です。
シートの使い方
始める前にプリンター名、機種、プリント時間の値を記入し、期限が来ている間隔を上から順にこなします。あとで効いてくるのは、下の記録欄です。見覚えのある失敗が出はじめたとき、ノズルを最後に交換した日付が書かれた1行は、どれだけ記憶をたどるより役に立ちます。
各間隔の理由と、飛ばすと何が起きるかはメンテナンススケジュールで詳しく説明しています。ノズルについてはノズルを交換すべきタイミングをご覧ください。